納得したはずの相続が、立ち止まったとき。――「交換」で拓く新しい一歩

不動産のお手伝いをしていると、理屈だけでは解決できない「心の機微」に触れることが多くあります。今回は、あるご家族が直面した「相続のその後」の物語をご紹介します。

  1. 動き出せなかった、それぞれの想い
    そのご家族は、地方にある古い家と土地を相続されました。当初は全員が納得して遺産分割を終えたはずでしたが、建物が空き家になったことで、少しずつ意見にズレが生じ始めました。

「コストをかけて直したり建て替えたりするのは難しい」という現実的な意見。

「放置は近所迷惑になる。更地にして活用すべきだ」という前向きな意見。

「先祖代々の土地を売るなんて寂しい」という切実な願い。

土地と建物の名義が分かれていたこともあり、解決の糸口が見えないまま、1年近く時が止まってしまいました。

  1. 「交換」という、第三の選択肢
    そこで浮上したのが、「土地の交換契約」という方法でした。
    家族のひとりが持つ別の場所の土地と、今回問題になっている土地を入れ替える。この「パズルのピースを組み替える」ような工夫によって、一人は土地を守り続け、もう一人は自分の責任で新しい活用へと踏み出すことができたのです。

もちろん、税理士による適正な評価や、差額分を「贈与」として処理する手続き、そして将来の不安をなくすための「覚書」の締結など、プロとしての厳格な整理は欠かせません。しかし、一番大切だったのは、「家族全員が、無理なく納得できる着地点」を見つけることでした。

  1. 街と、家族の「物語」に寄り添いたい
    不動産には、数字だけでは測れない「想い」が詰まっています。
    「売るか、守るか」の二択で苦しまなくても、少し視点を変えれば、みんなが前を向ける解決策が見つかるかもしれません。

中田コーポレーションは、そんな「答えのない悩み」にこそ、一緒に向き合える存在でありたいと願っています。

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